未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。

順調にいってもドナーの免疫力もかなり低下するので、摂取手術が終わっても数日は入院して回復を待たねばならない。


俺ら3年生はもう2月に入っているので学校は関係ないが、それにしても央子はそんな大変なことを引き受けてくれたんだ。



もしも、俺が央子の立場だったとしたら、今頃はきっと明日のことでものすごく不安だろうな。


何気なくそう考えて、ハッとした。


もしかしたら、央子は感情を表に出さないだけで、実はものすごく不安な気持ちでいるのかもしれない。



央子って、実はああ見えてかなり繊細なのはすでに知っている。

彼女のあの姉御なところは彼女が自分自身を守るための盾なんだってことも。


たぶん、央子は今、すごく不安なはずだ。



彼女に会いに行こうか?

彼女を励ましてこようか?



俺がちょっともんもんとしていると、サンドイッチにパクついていた悠聖が言った。

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