未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。

「それは……むしろ当たり前だろ？」


俺は何とか表面上は平静を装おうとした。



「うん。あたしもね、今すごくドキドキしてる。もう、止まっちゃいそう」


恥ずかしそうに央子が答える。


ああ、やばいなあ。本気で惚れたかも。

いくら鈍い俺でも、いいかげん自分の央子への想いがなんなのか悟ってる。



俺は央子が好きなんだ。


いつから恋愛感情になったのかその境目ははっきりしないけど、今ならはっきり言える。

俺は央子が好きなんだ。



「央子」


「…………」



彼女が無言で俺を見上げる。




「俺、央子のことが好きだ」



彼女は驚いて金魚のように口をぱくぱくしていたが、やがていたずらっぽい微笑を浮かべて言った。


「……うわぁ、このタイミングでそんなこと言われたら普通に落ちちゃうよ。……嬉しい。あたしも、ずっと圭祐君のこと好きだったんだ」


今度は俺が金魚になる番だ。



「……マジで？」