未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。
「そう、それならいいけど。
……ああ、お腹空いたなぁ」
母の嘆きを聞いてこっちまで腹が減ってくる。
「俺も腹減った」
「あたしも……」
そう言った途端、央子のお腹の辺りからきゅうっと音がする。
「やだ、聞こえた?」
真っ赤になって恥ずかしがる央子を、俺は素直に可愛いと思った。
「自然現象、自然現象」
とりあえずフォローはしておく。
と、母が何か思いついたような表情で振り向いた。
慌てて繋いでいた手を離す。
「ねえ央子ちゃん、どうせだし、うちでご飯食べていかない?圭祐の料理、すごく旨いのよ」
「……ちょっと待った。なんで俺が作ることになってんの?」
「母さん疲れた」
ってちょっとまてよ。
「…………」
なんと言って反論しようかと考えているうちに話は終わっていた。