未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。

「どうかな?聞いたことないしな」


「もう卒業だもんね……。でもなんか不思議」


こんな風に当たり前に一緒に過ごしていた人たちがバラバラになっていくのが、なんかすごく不思議だ。



悠聖も同じことを考えたみたいで、しばらくしてから言った。



「……咲雪はさ、やっぱり将来は絵描きになるつもりなのか?」


「うん。でも、それで成功するかどうかはわからないけどね。

……だけどあたしの夢なの」


「夢かぁ。でも、それって大事だよな。目標とかあったら頑張れるもんな」
 

悠聖が感心したように何度か頷く。

そして、ん?と首を傾げる。



「あれ?俺って今まで咲雪の描いた絵を見たことないんだけど?」


「あれ?そうだっけ?」


ギクリとして、わざとすっとぼけてみせた。



「……描いてる時も、絶対見られないように隠しながら描いてるよね?」


「そんなことないって」

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