未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。
呆れて思わず言い返すと、悠聖は強い口調で言った。
「俺にとって、それが一番大事なんだ」
悠聖の目は真剣そのものだ。
「嘘……」
「でも、衝動的に決めたんじゃないよ。何度も何度も考えたんだ。俺が咲雪の為に何が出来るのか。
ただ、そばにいるだけなんて俺はヤだからさ。
咲雪に夢を諦めてほしくないから、咲雪が夢を実現できるように俺なりにサポートしたいんだよ」
「…………」
なんか、悠聖の言葉が嬉しすぎて、言葉が喉に詰まってしまう。
「……俺は、咲雪のことを愛してるんだ。咲雪には、一生そばにいて欲しいし、俺も一生咲雪のそばにいたい。だから、俺は医者になる」
「……悠聖、なんかすごく嬉しいことばかり言ってくれるね。
……でもさ、こんな一生の決定は今しなくてもいいと思う。だって、それじゃあ、あたし、ずっと悠聖に迷惑をかけっぱなしになっちゃうよ。
……悠聖は、その気になったらどんな女の子でも選べるんだから……あたしみたいに大変な女に縛られなくていいんだよ?
悠聖の人生なんだから」