未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。

自分で言いながら泣けてきてしまった。


本当は悠聖にずっとそばにいて欲しいくせに。

今の言葉だって、すっごく嬉しかったくせに。


でも、嬉しすぎて、かえって不安になる。



あたしは、悠聖にそこまでしてもらって、彼になにを返せるだろう?


悠聖が呆れたように言った。



「……咲雪は、俺がお前を捨てて別の女と付き合って平気なの?」


「やだ。……そんなのやだ」


想像するだけで胸が張り裂けそうになる。



「俺だって同じだよ。咲雪が他の男と付き合うなんて考えるだけでも死にたくなる。だからさ、迷惑オッケー!

咲雪と一緒にいたい。それだけが俺の願いなんだ。
咲雪が残りの人生を俺にくれるなら、俺は他になにもいらない。俺の命でも時間でも何でも咲雪にやる」


悠聖の目を見つめた。
その目の発する強い意志にたじろぎそうになる。



「本当に、あたしなんかでいいの?」

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