未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。



俺も咲雪もすごく幸せだ。


ビニールの仕切りのせいで互いに触れ合うこともキスすることも出来ないけど、すごく幸せなんだ。



俺と咲雪は、外が白んでくるまで夜通し話し続けた。


とりとめもないことから二人の将来に関することまで、それこそ思いつくままに話し続けた。

 

二人の将来のことを考えると胸が弾み、待つことは苦痛ではなく、むしろ心地よくさえ思える。


俺は、この幸せがいつまでも続くものと信じて疑わなかった。





 
……でも、俺と咲雪が夜と徹して語り合ったのは、その日がついに最後になったんだ。



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