未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。
何も心配する必要なんか無いと、どれだけ自分に言い聞かせてみても、不安はどんどん大きくなっていく。
「どうしたの?圭祐」
「……先輩、どうかしたんですか?」
突然立ち止まった俺に央子と茉優ちゃんが口々に聞いてくる。
「……なんだか嫌な予感がするんだ。
……なんでかわからないけど、咲雪のことが気になるんだ」
「え?なにそれ?」
央子が怪訝な表情をする。
俺も何か根拠があって言っているわけではない。
だけど、咲雪の身に何かが起きたことを確信していた。
科学的には決して証明できない、長く同じ時を共有してきた者同士にしかわからない一種のテレパシーのようなものかもしれない。
「わからない。
……けど、とにかく俺はすぐ病院に行く」
「ちょ、ちょっと、学校は?」
「休む。……あ、ちょっと待って」
ポケットのスマホが振動していることに気付いて、取り出してからディスプレイに目を走らせる。