未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。

「は、早く、咲雪のところに行こうよ!」
 

茉優ちゃんにそう急かされて、ハッと我に返る。



「そうだ!戻ろう!急がないと咲雪が……」
 

俺はきびすを返して今出てきたばかりの駅に駆け戻った。
 


咲雪、死ぬなよ。

絶対に死ぬなよ!


お前はまだ死ぬには早すぎるんだ‼


なんでもいいからとにかく生きろ‼




俺は走りながら心の中で咲雪に向かって叫び続けていた。



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