未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。
「わかってる……。寂しいんだ。胸の中にぽっかり穴が開いたみたいだ」
悠聖の足元にぽとぽとと涙の滴が落ちる。
「……結婚……約束したんだ。幸せにしてやるって約束したんだ。あいつはすごく喜んでくれたんだ。
……なのに、なんでこんな……」
悠聖の気持ちを思いやるととても辛い。
悠聖が咲雪を精一杯愛してくれたから、咲雪は短い人生の辛いはずの最後を本当に楽しむことが出来た。
だけど、そのせいで悠聖の心の傷はそう簡単には修復できないほど深く、ひどくなってしまった。
「……後悔、してるか?」
気持ちの整理がつかなくて俺が思わず口に出してしまった呟きに、悠聖は顔を伏せたまま首を横に振る。
「咲雪と付き合っていたことを後悔してるわけじゃないんだ。
……たぶん、全てを知った上でやり直せるとしても、同じ道を選ぶと思う。
……ただ……悲しすぎるんだよ‼覚悟は出来てるつもりだった。だけど、こんなに辛いなんて想像もできなかったぁ……うう」