未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。


次の日の夜、約束どおり遊びに来た悠聖。


悠聖に会ったのは二日ぶりで、彼の優しい笑顔を見るだけでそれまで感じていた不安が一気に小さくなっていくのを感じた。




「はい咲雪、お見舞い」



ダイニングキッチンにお兄ちゃんと一緒に入ってきた悠聖は、そう言いながらソファに座っていたあたしに紙袋を差し出してきた。



「え、なになに?」


「シュークリーム。咲雪の食べたがってたエトランゼのジャンボシュー」


「きゃーマジで!?嬉しーい」



紙袋の中を覗いた。

中には一つ一つ包装されたソフトボールぐらいもある大きなシュークリームがごろごろ入っていて甘い香りが立ち上ってくる。


いい匂い。あ、よだれ垂れそう。


…………ん?

あたしはちょっと気になったことを聞いてみた。



「ねえ悠聖。これ、悠聖がエトランゼで買ってきてくれたの?」


あたしの質問の意味するところを正確に理解した悠聖がにやっと笑う。

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