未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。

ほとんどしゃべらないし、ぼーっとしてはため息ばかりついてる。

俺は圭祐のことがすごく心配だった。


一体どうしたんだあいつは。



「央子はあいつが元気がない理由に心当たりない？」

　
無いだろうなとは思うがとりあえず聞いてみる。


「知らない。あたし関係ないし」


はい、ごもっともで。
さすがクールドライ。



「やっぱりそこは親友の悠聖君が一肌脱ぐべきよね」


へえ、央子ってこういうことも言うんだ。


ちょっと以外な感じがした。



「結局、俺にお鉢が回ってくるわけね？」


わざと恨めしげに言うと、央子はあっさりと断言した。



「でも、初めからそのつもりでしょ」



苦笑するしかない。

確かに央子の言うとおり、俺は圭祐を放っておくことなど出来ないに違いない。


もし、彼女と話していなかったら今頃はとっくに圭祐を探しにいっていることだろう。

　
俺は弁当を手に持った。



「そんじゃま、ご期待通り圭祐を探しに行ってきますか」