未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。
「期待してるからね。元気のない圭祐君なんてもう見たくないよ。
……あたしじゃどんなに圭祐君の助けになりたくても、圭祐君が心を許してくれないから助けになれないんだから……」
後半はうつむき、つぶやくように言う央子。
俺に聞かせるためではなく自分自身に対して言い聞かせた言葉だったんだろう。
しかし聞こえてしまった言葉に、俺は思わず央子の顔を凝視してしまった。
なんだ、今の発言は?
「なんだよそりゃ?その言い方じゃまるで……」
俺に聞こえていたと知った央子が見る見るうちに顔を赤くする。
おお!?マジすか‼
「もしかして、央子……?」
彼女は筆箱を振り上げて立ち上がった。
「そんなの、どうでもいいでしょ!?もう、早く行ってよ‼‼」
央子がキレた。
央子は普段から物静かで感情をむき出しにすることは滅多にない。
少なくとも今まで俺は見たことがない。