未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。
その央子がキレるなんて、もう天然記念物的にありえないわけで…………。
ざわついていた教室が一瞬で静まり、クラスメイト達の好奇の視線が一気にこっちに集中する。
この視線はかなりきつい。
「わ、悪り悪りっもう言わないって!」
俺は弁当を片手に半ば逃げ出すように教室を出た。
さすがに央子は追いかけてこなかった。
「ああ、マジで怖かった…………ってかマジで口滑らした」
そりゃ、あーゆーことを圭祐の親友の俺に知られるのは普通にありえないよな。
央子、ゴメンよ。
さて、圭祐はどこかな。とりあえず、屋上に行ってみるか。
屋上に向かう階段を上りながら、さっきの央子の真っ赤になった顔を思い出していた。
まさか、あの央子が圭祐に気があるとは。
圭祐の良さがわかるなんて、央子もなかなか見る目があるじゃん。
そのことが妙に嬉しかった。