未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。

でも結局、悩んだ挙句やっと学校に出て行った俺を迎えたのは前と変わらないクラスメイト達の反応で。

悩むだけ無駄だったのだ。




俺はわざと真正面から圭祐に近づいた。

すると圭祐は慌ててパンにかぶりついて、ごほごほとむせる振りをする。



圭祐は、絶対俺に泣いていることを悟られたくないんだろう。
それなら、俺も聞かないでおこう。


何も言わずに圭祐の隣にドカッと腰を下ろした。



「よお、飯くおーぜ」


「……むせて涙が出てきた」


ボソッと圭祐がつぶやく。

俺は頷いて、圭祐の手のパンを見ながら聞いてみた。



「うまいか?それ」


「不味い……」


「そんな顔して食ってるからだよ」


「…………」



圭祐がむすっと黙り込む。


うーん、かなりの重症だ。



俺は自分の弁当の包みを開けながらなるべく自然に聞こえるように言った。



「圭祐、お前ここんとこ元気ないよな。特に今日は。何かあったのか?」

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