常世(とこよ)の花嫁様
壁には大きな円に文字が入ったリング状の物が、無数の青白い炎と共に、グルグル光って回っているーーー

転移途中それに阻害されて、咄嗟に私を庇ったリンの身体は吹き飛ばされる

塔子「リンさん!!!!

…あ、あついっ!!!何なの!!!」

慌ててリンさんの元まで駆け寄ろうとしたら、、、リンさんの周りに狐火が舞って近ずけない

アンリ『それに、これは、ウチと塔子ちゃんとの約束やろ?ーーー直すまで帰ってもろたら困るんや…』

塔子「アンリさん、一週間だけって…?」

アンリ『あれー?直すまでってウチは…ゆーたよなぁ?ほんま今も、ギリッギリのとこでウチが、踏ん張ってんねんでーーー勘弁して欲しいわ』

た、確かにあの時、直すまでの一週間って、、、
アンリ『一週間以内に直った場合はちゃんと帰したるよ…ウチは律儀や、、、

でも、ちゃんと治るまではずっとおってや、、、?』


塔子「ずっとって?ーーーどれ位なの?」

アンリ『そら…ーーーずっとやゆったらーーー永遠にや』
塔子「…」
ニヤリと笑った彼女の顔が、何故か少し辛そうに見えたーーー

アンリ『九尾の事は秘密にする、誰にも言わん事で術は完成されてた

もうそろそろウチかて解放されたい、、、誰にも打ち明けられへんーーー心を 許す事もでけへん

長い時間を掛けて

ついにこいつはウチの孤独や苦しみを吸って澱みを生みだしたーーー

きっかけを与えたんは確かにアンタや…

せやけど…遅かれ早かれどないかなっとたやろうなーーー』


< 146 / 205 >

この作品をシェア

pagetop