常世(とこよ)の花嫁様
子狐『…よかろう…その名を受け取り、、、我は、ソナタの友となろう』

するとそこに書かれた文字が紙から抜け出して、子狐の中に吸い込まれたーーー

子狐『…我に名をくれた友よ…名はなんと申す?』

青年『…私かい?…私の名は…晴明

…安倍 晴明だよ』

ニッコリととても嬉しそうに微笑む青年ーーー

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晴明って!!あの!?有名なーーー安倍 晴明!?陰陽師の!?

頭の中に直接入ってきたのはーーーおそらく千の記憶ーーー

目の前まで九尾の大きな口がズズぃーと、近ずいてくる

塔子「待って!!千!!!」
千『...どうして我が名を!?』
私が名を呼べば、、、千はビクッと小さく驚いて動きを止めたーーー

九尾の主が晴明なら…

塔子「…アナタの主は、もう…とっくに…死んでる…そうでしょ?」

だって大昔の人だよね???

千『…主は、、、死んでなどいない!!!生きている!!!生きておるのじゃ!!!』

目から血しぶきが飛び出て、私はそれを身体中に浴びるーーー苦しいんだ、、、きっと、、、止めなきゃ!!

塔子「人の寿命は、あなた達妖と比べれば、ずっと短いの...あなたなら、それ位知ってるでしょ?」

苦しみや恨みの感情は、そんな浅い所にはない、、、きっと、千をこんな風にさせた、何か理由が他にある筈だーーー

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