常世(とこよ)の花嫁様
清十郎『こっちはこの僕に任せておくれーーー人のお家でオイタしたら、、、仕置きが必要ーーーってね?』

清十郎は黒い大きな翼から鋭い風の矢を無数に放ち、人形達は私から影の方へと吹き飛ばされてゆく

塔子「あぁぁっ!」
痛みは、打ち付けられた時程、感じなかった
それよりも辛そうな顔をした夜鬼の方が心配だったから
夜鬼『ーーーごめん。俺が』
塔子「...こんなにいい男が、みっともない顔しないの」
私の釘を優しくそっと引き抜いて、夜鬼はペロリと手の傷を治してくれる

その両手で夜鬼の小さな顔を私は包み込んだ

夜鬼『ーーーお前、力を持ってかれたのか?待ってろ、すぐに取り返してくる』

私をそおっと横たわらせると、夜鬼は咲江をあっという間に見つけると、私の元まで連れてくる

匂いで分かったのかな...

咲江『渡さぬっ!主の物だ!横取りしたのはそっちだろう!?』

必死で抵抗する咲江に夜鬼は容赦なく爪をメキメキと立てて力を込める

咲江『...か、ぐぎ...ぐ』
塔子「夜鬼!やめて」

私はそう言うと、咲江を胸に抱きしめる

✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼

少女『咲江、今日は、あなたが妹の役よ』

仲良く遊ぶ少女とお人形の姿ーーー

< 179 / 205 >

この作品をシェア

pagetop