常世(とこよ)の花嫁様
緑の飴玉は、多分、結界の力ーーー

そして、それを咲江に手渡す

咲江『...!?』
夜鬼『塔子!お前!』
塔子「いいの、夜鬼。私は、ずっとこの力を恨んで生きて来たんだから

それに、こんな力なんて、なくったって、
私は充分、幸せ…だから、咲江、、、ごめんね、私の力、、まだ、中に、
ある、ん、だけど、、、これ以上あげたら、息すら
まともに出来なさそうだ、から…これで勘弁して、ね、ふふふ」


そう言って無理に笑顔を作って見せた

あぁ、私、これじゃ、あっちには、帰れそうも...ない、な。。。ごめんね。。。みんな

咲江『つく、よみ、、、さまぁぁぁ!!うわぁぁぁん(T ^ T)』

私の顔を見て、咲江は大声をあげて泣き出す
ーーー。。。
涙は拭いても拭いても止まらなくって

塔子「いいの…いいの、、、♪咲江は良い子♪咲江は良い子だね♪」

夢の中で月詠が歌ったように、ユラユラ揺らしながら私は彼女をなだめるーーー

寂しかったんだ、大切な人が居なくなって
ずっといつも側に居たから…彼女の心が理解できない自分が、とっても辛かったんだね

少しずつ涙をしずめながら、彼女は私の力の粒を全て私に返してくれる

塔子「…いらないの?」
咲江『月詠様は、蘇られてもきっとその力を欲しがらないよ。。。あのお方はそう言うお方だから…分かるんだ、月詠様も塔子様のように、ご自分のお力を酷く嫌っていたから...』
今になってようやくわかったと、彼女はニッコリと微笑んだ


私が全ての力を体に戻した時ーーー


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