常世(とこよ)の花嫁様
塔子「ぎゃゃゃゃゃーーーー!!!」
くるっと後ろに回れ右して、私の持てる、全ての力を振り絞って再び走るーーー


てか、何で、あの大蛙、私の、な、名前、を、し、し、知ってるの、よ、、、


心の声の、息も絶え絶えである


ーーー本当に死にそう

ーーー。。。


人生の中で、こんなに長時間、全力疾走した事、あっただろうか?というくらい、私は今、必死で山の坂道を駆け抜けている
いくら鈍足の私でも、必死のパッチなので(とにかく大必死の事)、、、坂道という事もあって相当な速度が出ている筈…よし、このまま行くわよ!!!


ーーーところが、やっぱり!?
あっさり追いつかれてしまったーーー
蛙『塔子、もう、そろそろ、よいだろー?ゲコ』


怖い、だげど、私は、このまま、ここで死ぬ訳にはいかないの!!!

塔子「私は、塔子だけど、、、ぜぇー、ぜぇー、ぜぇ、、、あなたの、、、は、はな、花嫁じゃないわ」


よし!言えた!息絶え絶えだけど、、、言えた!!!


蛙『???塔子だろ???じゃあ、わしの花嫁だ~ゲコっ』

塔子「…???」
お互いに頭の中はハテナの連続だ

塔子「だから、違うって、い、言ってるでしょ!!何かの間違いよ!!絶対!!」

蛙『わし、ずっと待って...探してた...ゲコ…!?』

蛙の緑の体に、異変が起きる

蛙『約束…した…ゲコ、、、塔子、やくそく…ゲコ…破った…』

きいろ色に染まってゆく

塔子「約束なんてしてないわ!本当よ!!」

蛙『約束、嫁、、、ならない、、、言うなら、ゲコ』

え?この展開は、、、まずいんじゃないの!?


蛙の体は、赤色に染まったーーー


塔子「ま、待ってー!!ひ、人違いか、勘違い」
蛙『パク…ゲコ。。。』


弁解している途中で…私は丸呑みされてしまった…


蛙『食ってやった…ゲコ…これで、ずっと一緒。。。ゲコっ』


赤色カエルは元の緑カエルに戻りました…とさ。。。


蛙『( ´З`)=3 ゲップ』


< 23 / 205 >

この作品をシェア

pagetop