常世(とこよ)の花嫁様
意識が…だんだん遠のいていく…

~~~

『お前、どうしてずっと動かないんだ…?ゲコ』

声がーーー聞こえるーーー?

『名前は、なんていうんだ?ゲコ』

誰かと、話しているーーー?

塔子「…塔子よ、私、塔子っていうの。。。おなか空いてるけど、、、何もなくなっちゃったんだ。。。」

これは、、、小さい時の、、、私?
少しだけ、その時の私が小さなスポット映像として見えてくるーーー

私の前に、現れたのは
掌に乗りそうな大きさのーーー牛蛙ーーー

蛙『ちょっと待ってろゲコーーー』

私は空腹で木にもたれかかってウトウトしている

そこへ先程と違いボロボロの姿で再び蛙が現れたーーー

蛙『腹が空いているのか…ゲコ?だったら、これやるゲコ、、、そのかわり約束する、ゲコ』

約束ーーー?

塔子「...なんの約束?」

蛙『これをやるから、いつかわしのお嫁に来い…ゲコ』

一生懸命とってきたのであろう、私に木の実を差し出したーーー

塔子「?お嫁って、花嫁さんの事よね?」

蛙『そうゲコ。花嫁ゲコ』

塔子「嫌だよ。。。」

蛙『い、嫌ゲコか?』

塔子「嫌」
蛙『即答だな!?ゲコ。何でだゲコ?』

塔子「だって…私は、、、(ピー)だからダメ」

ーーー約束ーーーしてたって言ってたけどーーー

私、断ってるよね???

何か、大事な所、ピーッてなってたけど???

どういう事????ーーー

蛙『うーん、じゃ仕方ないゲコ。諦めるゲコ』

あ、あっさり諦めてくれたーーーほっ。よかった。

ーーー暫くしてーーー

塔子「じゅる。。。あれ?私ーーー寝てた???
あ、こんな所に木の実が...」

お腹空きすぎて、意識落ちてたのね...

塔子「ぱくっ。もぐもぐ...あぁ、美味しい。よし!休憩も出来たし、何か元気湧いてきたな!!ポンポン2、先に進むぞー!!!おぉーっ!」

...あれ?何か、食べて、私、先に行っちゃってるね??

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