常世(とこよ)の花嫁様
しっとりと、降り続ける雨のお陰で人通りがいつもより少ない
朱色の傘をたたんで、やって来たバスに飛び乗った
窓から見える移り変わる景色
あと、数週間もすればこの辺りも出店が沢山並んで、満開の桜が咲き乱れる
美味しい食べ物と…賑やかなお祭りーーー
楽しみだなぁ...人混みはちょっと苦手だけど…
塔子「…フフッ」
その毎年の光景を思い出して、少しこわばっていた頬が緩んだ
ーーー
私は毎日このルートで寄り道をする
バスを降りたら、一気に畑ばかりの田舎道、、、
本当に毎日、雨でも雪でも、、、
もうこれは自分の中の、日課というかルールである
すぅーっと、辺りの空気を身体に吸い込んだら、雨に混じった土と葉っぱの匂いを感じた…
あ~!この匂い大好き!
ちょっと急斜な坂道は、運動不足解消にちょうどいいんだけど…
塔子「あぁぁぁ…もぉぉぉぉ」
しんどい。。。腰まである長い髪をヘアゴムで括りあげながら…
ぜぇーぜぇー言いながらも
20分位歩いたか
『カーカーカー』
『かー…カーカー…あほ』
『かーかーかー…』
カラスが私の頭上を旋回している
寒いこの時期に、しかも雨でやってくる参拝者なんて私くらいだ…?あれ?
気のせいか…今、一羽どさくさに紛れてアホと言われたような気が…
…まぁいいや、あえて追求しないでおこう
ーーーここは、霊峰高きーーー
高峯山(たかみねざん)
ーーー
石灯篭が並び、立派な鳥居を一礼して潜る
…。。。
シーンと静まり返っている
大きな境内から小さな脇道に入ると
ここは誰も知らない私だけの場所
ーーー。。。
塔子「ただいま…」
ぼそっと呟いて微笑んだ
朱色の傘をたたんで、やって来たバスに飛び乗った
窓から見える移り変わる景色
あと、数週間もすればこの辺りも出店が沢山並んで、満開の桜が咲き乱れる
美味しい食べ物と…賑やかなお祭りーーー
楽しみだなぁ...人混みはちょっと苦手だけど…
塔子「…フフッ」
その毎年の光景を思い出して、少しこわばっていた頬が緩んだ
ーーー
私は毎日このルートで寄り道をする
バスを降りたら、一気に畑ばかりの田舎道、、、
本当に毎日、雨でも雪でも、、、
もうこれは自分の中の、日課というかルールである
すぅーっと、辺りの空気を身体に吸い込んだら、雨に混じった土と葉っぱの匂いを感じた…
あ~!この匂い大好き!
ちょっと急斜な坂道は、運動不足解消にちょうどいいんだけど…
塔子「あぁぁぁ…もぉぉぉぉ」
しんどい。。。腰まである長い髪をヘアゴムで括りあげながら…
ぜぇーぜぇー言いながらも
20分位歩いたか
『カーカーカー』
『かー…カーカー…あほ』
『かーかーかー…』
カラスが私の頭上を旋回している
寒いこの時期に、しかも雨でやってくる参拝者なんて私くらいだ…?あれ?
気のせいか…今、一羽どさくさに紛れてアホと言われたような気が…
…まぁいいや、あえて追求しないでおこう
ーーーここは、霊峰高きーーー
高峯山(たかみねざん)
ーーー
石灯篭が並び、立派な鳥居を一礼して潜る
…。。。
シーンと静まり返っている
大きな境内から小さな脇道に入ると
ここは誰も知らない私だけの場所
ーーー。。。
塔子「ただいま…」
ぼそっと呟いて微笑んだ