常世(とこよ)の花嫁様
それは、母が子供を愛しく思う、、、そんな感情だった、、、

だから、彼女を見てすぐ、珠子さんを連想したのかもしれない…

エンドラ《操縦虫は、成人したドラゴンには寄生させることが出来ません…ですから、、、彼等は幼い我が子に、私が眠っている間に寄生させーーー私を目覚めさせたのです。。。》

塔子「なんてーーーなんて酷い事」

握った拳に更に力が加わるーーー

エンドラ《本来ならば50年後に生まれるはずの子供…ですから、体がまだ未成熟なのです。。。
彼等の命令に背けば、お腹の我が子が苦しむ。。。だから、人を襲えと言われれば襲い、村を焼き払えと言われれば焼き払いましたーーー命令に背く事は…出来なかった》

優しそうな彼女の目からひと雫の涙が流れ、、、その雫は湖にこぼれ落ちたーーー


容易に想像できる、、、奴らは自分達のいい様に利用して、自らの手は汚さずに、エンドラと、その赤ん坊を同時に痛めつけているーーー

太郎丸の小馬鹿にした様な笑い顔を思い出して、、、嫌な気持ちがだんだん強くなるーーー

塔子「許せない!!ーーーだから、あなた、こんな傷だらけにーーー?」

彼女の皮膚には、何か物にぶつかった様な傷が無数にあったーーー


エンドラ《虫は我が子の体を通して、私の体にも移動する時があるのですわ、、、その時に、何度も試したのですが…ダメでした…だんだん、我が子の反応も次第に薄くなりつつありますの。。。もう、ダメかもしれません》

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