【続】Slow Magic~その後の2人~
おしおきをするはずだったのに、
俺がおしおきされた気分。
ふーっと吐いたタバコの煙が、夜の空へと消えていく。
1時間くらい経っただろうか。
俺は、歩道橋の上から美亜を探しながら、美亜を想う。
電話が鳴った。
それは親友の卓弥からだった。
『美亜ちゃん、今ゆかりの所にいるから。心配すんな!』
美亜の親友のゆかりちゃんは、卓弥の彼女。
よく一緒に4人で食事をする関係だった。
「悪ぃな。ゆかりちゃんの家に迎えに行ってもいいかな?」
俺の質問に、卓弥は黙ったまま、電話を誰かに代わった。
『もしもし、ゆかりです。美亜、今お風呂入ってるんだ。すごい泣いてたから・・・』
俺は泣かせないって何度も思ってきたのに、また泣かせてしまった。
しかも、ただの俺の嫉妬。
美亜は悪くないのに…