【続】Slow Magic~その後の2人~
「うわーーーーん!!嫌われたかも・・・」
ゆかりは、子供のように泣きじゃくる私を必死でなだめてくれた。
ゆかりの部屋には、お花が飾られていて、その香りがなんだか懐かしい気がした。
「そんなに簡単に嫌われると思う?あんなに美亜のこと、好きなのに!」
ゆかりのなぐさめも、今の私には効き目がなかった。
隆介、
私が他の男の人にいい顔してるって・・・思ったよね。
でも、それは100%誤解じゃない。
私は、いい顔をした。
フィットネスの授業で、優しく教えてくれた坂出さんに・・・
甘えたんだ。
『隙がある』って隆介に言われたように、私は隙だらけだった。
坂出さんが・・・
私を好きになったと言った時、正直嬉しかったから。
私って最低。
「美亜は、ちゃんと断ってたよ!」
ゆかりは全てを知っていた。
最初に坂出さんと出会ったときも隣にいた。
坂出さんが私の携帯を盗み見たときも、そばにいた。
「美亜は間違ってない!」
ゆかりは、首を横に振る私を抱え込むようにして、抱き寄せてくれた。