最初で最後の…
1
「美雨。別れよう。」
そう言って去っていった彼の後ろ姿を私は呆然と見つめていた。
突然の別れになんの言葉も出ない。
でもね…
涙だけはとどめなく溢れてくる。
彼の後ろ姿を追いかけて
「別れたくない。」
って泣きついて
大好きな君を離したくない。
でもね、そうすることもできなかった。
彼には、もう付き合っている人がいたから。
< 1 / 2 >