エリート上司の甘い誘惑
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翌朝、私はベッドの上で半身起き上がり呆然としていた。
無論、一人だ。


一人だ……けれども。
ひどく、濃厚な夢を見た。


あれは本当に、夢?


「…………えっと」


どうしたっけ?
結婚式の帰り道、二次会には行かず一人で飲みに行ったのは覚えてる。


小さなBarで、おひとり様にはお誂え向きの良い店だった。
ふらっと立ち寄っただけだったけど、ブルームーンも美味しかったし店員はイケメンだったし、また立ち寄ってもいい。


……じゃなくて!


そこでかなり飲んで、かなり管を撒いた。
あれは、店員相手に、だったよね?


何杯目かのブルームーン辺りから、記憶が曖昧だ。
映像も途切れがちで、詳細に思い出せない。


ただ、どこら辺りからか
たくさん泣いた気がする。
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