イケメン御曹司のとろける愛情
 また遅刻!? とギョッとしたけど、モニタを見ると白い制服を着た男性が映っている。

「三好さまのご指示で軽食をお持ちしました」

 軽食のサービス!

 なんて至れり尽くせりな。

 感動しながらドアを開けると、ルームサービス係がワゴンを運び入れた。

「サンドウィッチとコーヒーでございます」
「ありがとうございます」
「失礼いたします」

 ルームサービス係が部屋に入り、ワゴンの上のサンドウィッチの皿とポット入りのコーヒー、皿やカトラリー類をテーブルに整然と並べた。

「お食事が終わりましたら、この番号にお電話いただければ下げに参ります」

 ルームサービス係は内線番号の書かれたカードを残して退出した。

 そういえば、時間がなくて晩ご飯を食べていなかった。

 ファーストステージを終えた安心感から、急に強く空腹を覚え、遠慮なくいただくことにする。
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