イケメン御曹司のとろける愛情
「奏美さん、彼は西谷壮二(そうじ)さん。最近よくうちに来てくださる不動産オーナーです」
「どうぞお見知りおきを」

 西谷さんは茶目っ気のある笑顔で言ったが、すぐに真顔になって三好さんに言う。

「今日の演奏を聴いて、奏美さんにとても興味を持ちました」
「そうでしょう。とてもステキな方ですから」

 三好さんが優しい目で、我が子でも見るように私を見て微笑んだ。

 なんだか照れてしまう。

 西谷さんは真面目な顔のまま続ける。

「実は僕、いくつかジャズバーも所有しているんです」
「ほう」

 三好さんの表情が引き締まった。

「奏美さんと二人で仕事の話をしても構わないでしょうか?」

 西谷さんの申し出を聞いて、三好さんが表情をほころばせた。

「それはもちろん!」

 三好さんは西谷さんにうなずいてから、私を見て言う。
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