生徒会の甘い罠
「お嬢さん、大丈夫ですか?」


「何が?」


「姐さんにバレないか心配です」


「それはあたしもそうなんだけど、でも今からもう引き下がれないし」


「うーん」


「うまいこと三人が一緒にいなきゃならなかった理由が出来ればいいけど」


「そうですね」


花火を見に来てる人は普通に楽しもうと来ている。


それは私らもそうなんだけど、気の抜けない楽しみ方だ。


でも、巧さんの前ではそこは置いとくようにしないと。


集合場所の神社前に来たんだけど、巧さんは…………あれ?


すでに屋台には大勢の人だかりが。


「お嬢さん、いました」


松矢の携帯に巧さんの顔写真を添付して送ってた。


まさか馴染みのほとんどない松矢がお先に見つけてしまうとは。







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