生徒会の甘い罠

「みんなから今のところ意見がないようだから、こちらから提案するよ。なるべく全員参加出来る出し物がいいと思うので、例えば…………合唱とか劇とか」


提案してる途中からみんなあからさまに嫌々な顔になっていくのがわかった。


何とか俺の声が立ち消えにならずにすんだ。


「全員参加は賛成だけど、そういう系は反対だなあ」


赤城がみんなの意見を代弁する役割か。


まあ仕方ない。悪役も必要だからなあ。


「それなりの練習時間とらないと難しいよ。文化祭だからもっと気軽に行きたいなあ」


俺が自分で書いた案を自分で消した。


あっさりと振り出しに戻る。