生徒会の甘い罠
部長命令は絶対だよな。


沙弥があっさりと受け入れたよ。


「ここじゃみんないて緊張するだろうから別の場所でやりますけどいいですか?」


部長命令は絶対なので了解しました。


「天気いいから二人屋上でやりましょう」


「了解です」


「先に行っててください。私たちの準備があるので」


「了解でーす」


さーて、本日の時間潰しは決まったーー。


…………。


ん!!


池口の隣に……あれ?


「びっくりした?」


俺の様子に京花がすぐ気づいた。


さすがいい意味でも悪い意味でも相棒だな。


「生徒会長の弟君が入ってきたんです」


「よろしくお願いします」


池口が今にも噴き出しそうだ。


まあ見た目と今のセリフは合わないよな。


兄弟と関わっていくことになるんだろうなあ。


今の新聞部部長さんなら俺を存分に使いまくるだろうし。


おっと!さっさと言われた通りに屋上行きますか。


廊下に出た瞬間、外から活気ある声が次々聞こえてくる。


そして、あいつが脳裏をよぎってしまう。


これからだ。


誰にも頼まれてないが、俺自身の手で山を動かすよ。








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