生徒会の甘い罠
病院の地下駐車場は満車に近い状態だった。


車のドアを閉める音が今日はよく響く。


今日は朝から蒸し暑い。


夏日になる可能性が高いそうだ。


地下も例外ではない。


ジメジメとした空気のせいか降りた途端顔が歪んだ。


お見舞いを済ませたのか、何組かの家族連れとすれ違う。


ちょっとした生々しい会話をすれ違いざまに耳にすると人ごととは思えなくなってくる。


休日の病院は閑散としていて空気も外と違いひんやりとしてる。


エレベーター前で何組かの家族連れが待ってた。


休日は二台あるエレベーターのうち一台しか稼働しない。


エレベーターのボタン付近に注意書きの張り紙が貼ってある。


こまめな節電だが、人がごった返すと待ち時間が長くなるのが難点だ。


そうこうしてるうちに扉が開いた。


幸い何とかお仲間に入れてもらえた。


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