生徒会の甘い罠
「電話終わった?」


ママは私の声を聞くなり大きくため息をついた。


「じいちゃんやっと熱下がったって」


「ホント!?」


ママのお父さんになるけど、この間から風邪をこじらせて家でずっと寝てた。


「ママ忙しいから、日曜日…………土曜日でもいいから様子を見てきて」


「いいの?」


「ルールさえ守ってくれればいいから」


「…………わかった」


ママからの許可がいつにも増して早いような気がする。


ちょくちょく行ってるんだけど、まずはママの返事待ちだ。


お見舞いは別だってことか。


「何もいらないって言ってたから、手ぶらで行きなさい」


「うん」





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