生徒会の甘い罠
おじいちゃん以上のチャレンジ精神は褒めたいけど、ここはお引き取り願おう。


「おい!!ぶつかって何もないのか?」


この人混みのおかげで威力が半減以下だ。


「あの~、このスマホあなたのものですか?」


「何だお…………、お…………お前ら帰るぞ!!早くしろ!!」


主犯さんがいち早く逃げ出して、なすすべもなくただ後をついていった。


しかし、視線が私に向いてないことだけはわかった。


もしや…………。


今はスルーして柊君のスマホを本人に返さないと。


「スマホ落としたよ」


「ごめん!!おまけにヤバい人たちにぶつかった」


「気をつけて帰ってね」


「また借りが出来たなあ。いずれ返すよ」


< 90 / 279 >

この作品をシェア

pagetop