キミに想いが届くまで~ずっと
プロローグ
学校からの帰り道、私はある場所へ向かう。
季節は春、暖かくなった風が私の髪をなびかせる。
私はこの春、高校2年生になった。
時間は流れていくけど、私の心は止まったまま。
いつものようにバスに乗り、いつもの停留所で降りた。
私が毎日来る場所。
私はしばらくそこにある大きな建物を見つめていた。
ここは病院。
治療を受けに来ている訳ではない。
私が毎日、ここに来るのは大切な人に会うため。
今日もその大切な人に会うためにこの病院にやって来た。
エレベーターに乗り、3階で降りる。
そして、迷うことなく奥の病室に進む。
病室の扉の前で1度立ち止まる。
ノックをして深呼吸をしてから扉を開けた。
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