キミに想いが届くまで~ずっと
丘を降りた先にあったのは
見覚えのある後ろ姿。
その後ろ姿はいつも見ている翔の姿に似ていた。
翔?
翔なのかな?
「翔~、翔なの?」
私は川の向こう側にいる男の子に向かって叫んだ。
私の声に反応してその男の子が振り返った。
ニコッと笑って私を見た。
やっぱり、翔だ。
私は嬉しくなって走って遠くのほうにある
橋を渡った。
「翔~」
橋を渡りきってさっき翔がいたところまできた。
だけど、そこに翔の姿はなかった。
「翔~、翔~」
私は叫びながら走った。
だけど、やっぱり、周りには誰もいなくて
私の声だけが響いていた。
そしたら、突然、目の前が真っ暗になって
何も見えなくなった。