キミに想いが届くまで~ずっと
今日も翔に会いに行った。
少しでも思い出してくれるように
一緒に行った海や一緒に見た夕日の写真を持って。
「翔、見てこれ、これは
翔と一緒に行った海の写真だよ。」
「あの時はすごく暑かったな。
でもね、海に波が気持ち良くてすごくきれいで
その時の翔も私も笑っていたよ。」
写真を見せて私が思い出を語っても
翔は全然、わからないようだった。
どれも初めてみるような顔をして見ていた。
「これはね、夕日の写真。
丘にある公園で、いつだったか、
二人で並んで夕日を見たの。」
「その時、翔の顔も私の顔もオレンジ色になってて
それを見て二人で笑い合ったんだよ。」
「これはね、…………………………………………………………………。」
私は写真をみながら
翔との思い出をしっかり思い出しながら
翔に写真を見せた。
翔が少しでも、わかってくれるように。
自分の言葉で詳しくひとつひつとの思い出を
説明した。