魔王の甘い罠 【完結】
『あ・・』
じわっと
不覚にも
涙がにじんだ


「どした?」


『ううん・・何でもない・・』

私がリボンを結んだの、って
ノドまで出たけど飲み込んだ。


「俺がいなくて寂しかった、とか?」
と冗談っぽく笑う一之瀬君に、


『うん』

と真面目に答えた。
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