魔王の甘い罠 【完結】
「私たちが1年の頃だよ。タクヤ先生が早苗ちゃんに告ってフラれたって。その理由が、付き合ってる人がいるから。
相手はなんと、魔王。
あくまでも、噂だよ?! う・わ・さ。
しかも1年の頃のことだから~
2年前の噂ってことだよ。ねっ」

『なんか・・想像できちゃうのがコワイ』

「確かに、想像できちゃうけど。
 ケド!
 今は桜にベタ惚れじゃん、魔王のやつ。
 だから気にすんなって」

『あんなにがっつり見たのに?
 気にしなくていいの?』

「い、いいの いいのっ」

『ホントに?千夏だったら何も聞かない?』

「・・・とっつかまえて問い詰める」



ププ
アハハ・・

私たちは、涙が出るほど笑いあった。
おかげで、どの感情からあふれ出た涙なのか
気にせずに済んだ。
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