魔王の甘い罠 【完結】
『もう少し、がんばれる?』

「多分、なんとか・・はぁ・・ゲホッ」

『じゃ、行こう』

私は一之瀬君の手を握り、再び歩きだす。
今度は走らない。
でも、足早に、パトカーに見つからないように
建物の影を素早く。


―――着いた。自分の家。

一之瀬君は何も言わずについてきてくれた。
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