魔王の甘い罠 【完結】
きっと、見られていたら呼吸器使うのイヤかな、なんて思って、私は部屋を出た。

冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを2本取りだし
その場で少し飲んでから、部屋に戻る。

一之瀬君は仰向けに寝て、腕を目に当てて静かに横になっていた。

少し・・落ち着いたかな。

私は一之瀬君の頬に、そっと触れる。

『冷たい・・』

すると一之瀬君は腕を伸ばしてきて、私の手を握った。

「お前だって冷たいじゃん」
< 157 / 191 >

この作品をシェア

pagetop