魔王の甘い罠 【完結】
「桜・・」
『・・・・・・』
早苗ちゃんが、私を見る。
早苗ちゃんは、2年生のときに音楽の担当だった。
「あなた・・確か・・」
早苗ちゃんは、抱きしめていた手を離し、悪びれる風もなく、
「南沢さん、だっけ?」
と、透き通るような美しい声で言った。
『・・・・・・』
弱虫の私が、一歩後ずさる。
一刻も早く逃げ出そうと、必死に一歩、後ろへ下がる。
『・・・・・・』
早苗ちゃんが、私を見る。
早苗ちゃんは、2年生のときに音楽の担当だった。
「あなた・・確か・・」
早苗ちゃんは、抱きしめていた手を離し、悪びれる風もなく、
「南沢さん、だっけ?」
と、透き通るような美しい声で言った。
『・・・・・・』
弱虫の私が、一歩後ずさる。
一刻も早く逃げ出そうと、必死に一歩、後ろへ下がる。