魔王の甘い罠 【完結】
「”私にも、旭君と同じ年の子供がいるのよ”
 って。だから、南沢さんは、看護師という
 か、もうひとりの母ちゃんみたいなもん。」

『そうだったんだぁ・・』

「今日は運動会で徒競走で転んだ、
 とか。明日は遠足だから一緒にてるてる
 坊主を作った、とか。
 中学では美術部に入った、絵で金賞を
 取った、とか。受験生なのに絵ばかり
 描いてる、とか」

『なんとなく、全部、覚えてる。
 私の記憶と同じだ』

「あはは。だろ。俺、桜のことなら
 なんでも知ってんだ」

『なんか、へんなの・・』
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