魔王の甘い罠 【完結】
12月25日 クリスマス

夜、遅番で出勤するお母さんに合わせて
少し早めに一緒に夕食を食べた。

いってらっしゃい、とベランダに出て見送る。
お母さんは車から手を振り、職場に行ってしまった。

私は両腕で肩をなでながら、寒空の下、明るい光で輝く月を見上げた。


”俺にとっては お前が太陽で
 俺が月だよ”

彼の言葉を思い出す。

『そうだ 今日はクリスマスだ』
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