青い風の吹く街
それからギシギシと鳴る階段を上り、部屋に案内された。
レトロ‥というか、でも私こういう所も好きかも‥。
部屋に入ると、真ん中に炬燵があり、その炬燵から布団が敷いてあった。
女将は笑って、あんた来る前に敷いておいたと言い肩をぽんとたたくと、
ご飯は食べて来たか?まだなら用意しますよ
と突然丁寧な言い方をした。
「でもおにぎりぐらいしか用意できねけど…」
「あ、いいんですそれでも。急にきたんだし」
私はおばちゃんの言葉をさえぎるように言った。
「とりあえず食べられれば…」
「あはは、まかして」
おばちゃんは明るく笑いながら部屋を出て行った。
私は炬燵に入りぼんやりしていると、急に眠たくなってきた。