青い風の吹く街

いつの間にかウトウトしてたらしい。肩をたたかれて起きた。
「疲れたか？これ食べて早く寝ろや」と言っておにぎりと味噌汁と漬物の並んだお盆を炬燵の上に置きおばさんは行ってしまった。
気づかいに心が和む。
随分寝てしまったようだけど少しの時間だったのね……。
窓ガラスが吹雪いている風でガタガタ鳴っていた。
妙に物悲しくなりおにぎりをほおばりながら涙が頬をつたって落ちる。
何で涙がでるの？もう充分泣いたのにまだ涙が残っていたんだ…。すごいね、こんなシチュエーション……。
ドラマのストーリーみたいだよ…。おにぎりを呑み込むと涙を拭き、それから自分に言い聞かせる。
「おやすみ！また明日があるよ！」声を出してそう言うとまた寝るる準備をして、布団にもぐり込んだ。
あったかーい！布団の足元は炬燵が暖かく気持ちが一気に和みそのまますぐ寝てしまった。