クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!



「沙良、今日は休め。お兄ちゃんが看病してやるから。なんか欲しいものあるか?」


「何言ってんの。ちゃんと学校行きなさい!沙良の看病はお母さんがします!」


「だって…可愛い妹が病気なんだよ!?ほっとけるわけないじゃん!」



始まった…。
お兄ちゃんの極度のシスコン発言。


お兄ちゃんは昔から私のことを周りが引くほど溺愛する、世で言うシスコン兄貴なのだ。



「お兄ちゃんがいたら沙良余計病気になる!だから沙良のこと思ってるならさっさと学校に行きなさい!」


「えーーー!どうせ集中できないし!俺も沙良の看病する!」


「もー…大学生にもなってまだそんなこと…」


「沙良に何かあったら俺…」



「……」


こうなるとお兄ちゃんは本当にうざい。



「…行ってきます」


「え、沙良、大丈夫なの?」


「うん。家にいるより学校にいた方が治ると思うから」


今はただ、わーわー騒ぐ2人から逃げたくて。

頭痛がひどくなる前に。



私は、サササッと玄関を出た。



< 10 / 222 >

この作品をシェア

pagetop