クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!
「沙良、今日は休め。お兄ちゃんが看病してやるから。なんか欲しいものあるか?」
「何言ってんの。ちゃんと学校行きなさい!沙良の看病はお母さんがします!」
「だって…可愛い妹が病気なんだよ!?ほっとけるわけないじゃん!」
始まった…。
お兄ちゃんの極度のシスコン発言。
お兄ちゃんは昔から私のことを周りが引くほど溺愛する、世で言うシスコン兄貴なのだ。
「お兄ちゃんがいたら沙良余計病気になる!だから沙良のこと思ってるならさっさと学校に行きなさい!」
「えーーー!どうせ集中できないし!俺も沙良の看病する!」
「もー…大学生にもなってまだそんなこと…」
「沙良に何かあったら俺…」
「……」
こうなるとお兄ちゃんは本当にうざい。
「…行ってきます」
「え、沙良、大丈夫なの?」
「うん。家にいるより学校にいた方が治ると思うから」
今はただ、わーわー騒ぐ2人から逃げたくて。
頭痛がひどくなる前に。
私は、サササッと玄関を出た。