クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!



「姫野さん、こっち来て」


「へっ…」


黒川くんは、「お帰りなさいませ、お嬢様」と私たちを出迎えて席まで案内してくれようとした男子生徒を押しのけて、私の腕を掴んだ。



「…あ、あの水田さんもっ」


「えっ?!」


私は隣でことを黙って見ていた水田さんの腕を引っ張る。




「見て、姫野さん専用の特等席だよ」

黒川くんは、クラスの企画のルールを完全に無視して、爽やかな笑顔でそう言った。


──────っ?!



黒川くんが連れて着たのは、教室の横にある少し広めのベランダで、そこにはプラスチックの白いテーブルと椅子がセットされていた。



「これって…」


「俺のアイディアなんだよ!いい席でしょ?人目も気にならないし、空気が気持ちいいし」


愛葉くんが執事姿でそう言う。


また…愛葉くんも執事姿がよく似合ってること…。


って…そうじゃなくて。




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