クールなヤンキーくんの溺愛が止まりません!
「…あー、やっと静かなところに来られた」
黒川くんは、屋上に出ると特等席に腰を下ろしてそう言った。
「…姫野さん、やっと2人きりだね」
黒川くんは、入口の方で突っ立ってる私を振り返ってそう言った。
いや…さっき2人きりになったばかりだけど…。
私は、もう当然のように黒川くんの隣に腰を下ろす。
「姫野さん、今日のことがあったから反省して聞くけど…」
黒川くんは、私をまっすぐ見つめてそう話し出す。
「今日みたいに…俺のせいで姫野さんが辛い思いすることがあるかもしれない。何かあったらすぐに駆けつけるつもりだけど…それでも…俺の隣にいてくれるのかな?」
黒川くんの顔を見るたんびにドキドキして。
今だって全然落ち着かない心臓。
心がこんなに好きだって思ってるのに。
答えは決まってる。
「…ずっといるよ」
私は黒川くんの手をぎゅっと握る。
もう離したくないから。
気付けばこんなに欲張りになっていて。
こんなに好きになっていて。
恥ずかしさよりも
伝えたいの方が大きくなって。
見たことのない自分に出会う。